福祉と制度主義の知覚過敏。自縄自縛病にご用心。

ルリカケス

♪窓の外には雨と/カラマツ/枝にはルリカケス/君の前には/僕の前には/胡桃の実が一つ

♪言葉が/要らなくなった訳ではなく/言葉を/忘れたってこと/お互い/わかっているからおしまい/この狭い部屋の中で

♪君の知らない僕と/僕の知らない君が/カラカラと音立てて転げ回ってるじゃない

さだまさし「胡桃の日」

介護保険の住宅改修で実調(実態調査)が必須なのは、段差解消の「上がり框」は、戻りの道で「下がり框」とは言わないからである。漫画「山崎銀次郎」(本宮ひろ志)を読めばわかるが、家を建てるのは人生の大事業で、言霊文化圏の日本の大工は受験生の親のように「落ちる」とか「下がる」とか「崩れる」等の「縁起」の悪い言葉を施主の前では使わない。職人同士は業界用語で通話したり、あるいは善の反知性主義で「転ぶ」から悪意や不吉な予感を払拭して、住環境の闇を払って、木材の香りのする施主の居場所を整えて行く。それが伝統的な大工職人なんだけどね。

左側に軽度の麻痺がある人の段差解消で上がり框の右の壁に手すりを打っても、トイレから帰ってくる時に麻痺した左手で手すりを掴めるか、下がり框はどちらの足で踏み出すのか、それぞれの生活習慣や家具の配置もあるしADLは日々変化するので行かないとわからない。

ルリカケス

♪何気ない言葉で傷つくみたいで/思わず君に向かって/振り上げた右手の拳で一体/僕は何をしようとしてた...

♪まるで胡桃を素手で/割ろうとしてるようで/驚いて振り向いた君の瞳が/悲しい..

同「胡桃の日」

昨日書いた「福祉用語のノーマライゼーションは、ハンディキャッパー側から主張する政治運動が発祥」というのは「三つ子の魂百までも」で、好戦的な左翼の論客やパンチの飛んでこないネトウヨやPTAやクレーマーのように「言葉尻をあげつらって」重箱の隅をつついて実は単純な問題を複雑骨折させるバッドゾーンに嵌る時がある。

最近では「糖尿病という病名はいかがなものか。」というのがホットだが「痴呆症▶認知症」「精神分裂病統合失調症」など一般用語も含めれば枚挙にいとまがない。

コンラート・ローレンツの名著「攻撃」によれば、「鋭い爪や毒、強い歯と顎の筋肉など捕食と護身の力が弱い魚や動物が、一旦攻撃モードになると、自分か相手が死ぬまで戦い続ける。強い魚や動物の方が自己抑制が効く傾向がある」と書いてある。「なるほどこれがアル・メギド(ハルマゲドン/最終戦争)か」と記憶している。

タイトルに戻ると「弱者の立場から、憲法上の基本的人権や制度を盾に、言葉と感情と団結を『武器』にして、3流のソフィストのようにしつこく食ってかかると、自分で自分の心を亀甲縛りにするように言葉狩りに走り出し、制度に制度を重ねて制度でがんじがらめになる皮肉な結果」になってるでしょう。実に窮屈。陰鬱。

だからといって政治家の嘘や汚職や罪が許されるわけではない。

大事なことは、この業界では「セイホ(生活保護)は切れやすい」という警句があって、自尊心の椎間板(クッション)が摩耗して経済的な余裕もないので、些細な事で「だったら死ねっていうのかよ!え?ケアマネさんよ。ほら言ってみろよ。お前はクズだから死んで役に立てと言ってみろよ、なにをビビってるのよ」とブービートラップをかけてきて役所に苦情を入れてヘルパーやケアマネを解雇させる、履歴に傷をつける。という「ストーカー(危険領域)」がある。地雷というやつね。

ならば悪の力で法律を破って殴り殺す。それが戦争なんだからさ。

聖徳太子の時代は憲法は17項目で足りたんだけどね。

機械のアルゴリズムにがんじがらめに縛られたくはないものだ。早目になんとかした方がいいと思うけどね。手遅れになる前に。

精神構造のフロイト・モデル

ビーカーと水とインク

杉良太郎