みんなわかってないなあ...

アーチーボルト・コーンウェル

キャンディ・キャンディ男子の中でオシャレ最強のアーチーは云う。

「繊維産業が動く時は国が動くのに。歴史のレポート自分で書いてるの?」と。

地域密着型軍需工場で働く子供達

▶ 高齢者介護のアセスメントや認定調査をしていると「この町にお住まいになって何年ですか?」「生まれた時からずっと」「それはそれは。お仕事は何を?」「昔は軍需工場だったの」「え!ここでですか?」「そう」「マニュファクチャーの香りがしますね」

こういう対話を日常的にしている。

ビール業界は「装置産業」と謂われ巨額の設備投資費がかかるので、新規参入が困難だが昔は「高級品」で、庶民が飲むのは「ホッピー」だった。

カニカニカマ ②ビールとホッピー...多様性モーター駆動。

アサヒスパードライのテレビCM

「金は天下の回り物」「資金繰り」というように銀行員や経営者は「回るモノ」が好きで、当時倒産寸前だった朝日麦酒(アサヒビール社)に住友銀行からやってきたのが

①村井勉

ビール会社なので入社年度ごとの飲み会を定期的に数年かけて開き、従業員の生の声を聞いてからコーポレート・アイデンティティ(CI)を敢行した。ロゴから何から全部変えたんだね。もちろん外様社長だし古株連の反対もあったが、上記の飲み会がエビデンスになったとか。

②樋口広太郎

分子モーター商品の「アサヒ生(コクキレビール)」が当たったのに、見切りの矢継ぎ早で「辛口スーパードライ」の投入後

「俺は銀行から来てるんだ。金(販売促進費)がないとは言わせないぞ。バンバン売ってこい!」と、国威発揚ならぬ社威発揚でそれまで「ああ、潰れるぞ。来年あたり潰れるぞ...」と内向的に萎縮していた従業員のハートに火をつけて、メインエンジンに点火した時にテレビで流れていたのが「落合信彦のヘリコプターのプロペラ」なのである。

ちばあきお「プレイボール」

▶ こんな感じでビール戦争が加熱して、三菱グループの優等生のキリンビールは「ラガービール問題」で主力商品の座を「一番搾り」にチェンジせざるを得なくなった。

一番搾りのパッケージデザインが金色を基調にしているのは、スーパードライの銀色の迎撃用だって知ってるかな。

だがスーパードライの銀色は、それまで居酒屋や冠婚葬祭の「瓶ビール」から「缶ビール」の家飲みマーケットを狙った色の選択なので戦略戦術の深さが違う。一時は独禁法スレスレの59%のシェアを持っていた王者キリンの慢心が招いた逆転劇である。

一番搾り」の味は美味いけどね。

マーケティングは漫画より面白いんだぜ。

渡辺真知子「迷い道」