長銀はつぶさないって言ったじゃないか(友人)

三塚博

北海道拓殖銀行の破綻の号外

▼ダイヤモンドオンラインより引用

しかしながら、時間の経過とともに人々の記憶は風化しつつある一方、金融環境は厳しくなってきている。本稿は、金融危機の再発を回避するため、金融危機から学んだ教訓をとりまとめたものである。 

 教訓を語る前に、そもそも金融危機で何が起きていたか、レビューしておきたい。

 平成になると、日本でも金融破綻がはじまり、平成前半に180もの金融機関が破綻した。その数もさることながら。

三塚博大蔵大臣(当時)が「つぶさない」と明言していた大手銀行も3行破綻した。

大手銀行の破綻は、日本はもとより、海外でも例を見ないものであった。

 1997年11月4日、三洋証券のコール市場でのデフォルト(債務不履行、注2)をきっかけに、11月15日に都市銀行(以下都銀)の一角を占める北海道拓殖銀行(以下拓銀)が、11月24日には四大証券の中でも伝統ある山一證券がそれぞれ破綻した。その後長期信用銀行(以下長信銀)の日本長期信用銀行(以下長銀)が1998年10月に、日本債券信用銀行(以下日債銀)が同年12月に、相次いで破綻した。

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