The Black Crowes「The Southern Harmony and Musical Companion」
▶ アルバムを一枚通しで聴いてみょうぜ シリーズ第2弾
ブラック・クロウズは、エアロ・スミスの前座としてツアー同行していたのだが、アメリカの「アポロシアターの観客」や日本のオタクやサブカルチャー人間は
「エアロ・スミスよりブラック・クロウズの方が好き」と、大阪で「ええか、絶対内緒やぞ。実は俺、巨人ファンなんや...」と勇気ある告白をするような、同胞サブシステム(家族構造療法)の隠れキリシタン系の災害ユートピア感覚を持っている。
佐野元春が「ダサいものはダサいと無邪気に、笑える心が好きさ。サムデイ」と歌っているのもそういうこと。
▶ このアルバム「サザンハーモニー」は本格派70年代ロックなのだが、通しで聴くと「カントリー・ソウル」を感じる。
▶ SOULを魂と翻訳するとしても、では魂とは一体何なのか。
押井守はそれをGhost in the Shellと表現したし、芥見下々は「呪いをたっぷり込めてな」と名台詞を書いた。
ダイレクトで地域密着型の概念である韓国の「恨」はシャーマニックだし、「ハーン」と音引きを入れると辻原登「韃靼の馬」のような大陸的な視野も開けてくる。
映画「西便制(ソピヨンジェ)/風の丘を越えて」のサウンドトラック
▶ このアルバムの「沈情歌」を聴くと「恨(ハン)」というものが伝わってくる。
それが音楽の優れた所。
ミュージカル「MAMA,I WANT TO SING」のサウンドトラック(1988年)
▶ このミュージカル舞台はバンド仲間と観に行って感動した。ゴスペルを基本とした構成で「これがSOULか!」と思った。
ウエストロード・ブルース・バンドの山岸潤史も参加している。
中学生の頃は「ゴスペル」というものは、「ミシシッピー地方で哀しく流れるもの」という認識を
この曲で知って、その先を即座に調べるツールは辞書や雑誌や口コミだったのだが、インターネットで調べてみると
(Wikipediaより引用)
ゴスペル (Gospel music) または福音音楽とは:
アメリカ発祥の音楽の一ジャンル。元来はキリスト教プロテスタント系の宗教音楽。ゴスペル音楽ともいう。
ゴスペルは英語で福音および福音書の意。
「霊歌」(スピリチュアル、黒人霊歌)は白人の教会音楽、クラシック音楽と、黒人音楽の融合音楽ジャンルである。
それに対してゴスペルは黒人の心情表現や、リズムにおけるアフリカ的なシンコペーションなどが特徴で、トーマス・A・ドーシー(英語版)らが代表的な作曲者だった。
奴隷としてアメリカ大陸に連行されたアフリカ人は、彼ら独自の言語・宗教などをいっさい剥奪された。
アフリカ系アメリカのゴスペル音楽は、その苦しい状況下で、アメリカ南部のプロテスタントの福音(ゴスペル)と出会い、キリスト教への改宗を経て、神を賛美する音楽を奏でるようになったものである。
こうしてアフリカ特有の跳ねるリズム、ブルー・ノート・スケールや口承の伝統などと、ヨーロッパの賛美歌などの音楽が融合して、スピリチュアル(黒人霊歌 negro spiritual とも言う)という現在のゴスペルのルーツとなる音楽が生まれた。
奴隷制の下では厳しく歌やダンスを制限されたが、奴隷解放後は、ホーリネス派のように打楽器の使用を認める宗派も登場した。
アフリカ系アメリカのゴスペルミュージックに顕著なコール・アンド・レスポンスの技法は、こうした黒人音楽の一つの特徴となり、後年ソウル、ロックなど他のジャンルでも使用されるようになっている。
▶ 「人はおおむね自分で思うほどには幸福でも不幸でもない。肝心なのは望んだり生きたりすることに飽きないことだそうだ」
イノセンス -INNOCENCE/荒巻大輔
.....なるほど。