写本/プリハス・パティの歌 ②

岩波文庫  32-060-1

リグ・ヴェーダ讃歌」辻  直四郎 訳

その一(二・二三)

五  かかる人を困厄は[襲わず]、いずこよりも不幸は[襲わず]、敵意は襲わず、偽瞞者も。汝は彼よりあらゆる・奸計をめぐらす[敵意]を払い除く、いみじき保護者として汝が守る者より。

六  汝はわれらの保護者、見はらかす・道の開拓者なり。汝の掟に従わんがため、われらは詩想もて目覚む。プリハス・パティよ、われらに対し奸計をたくらむ者を、奪取力に富む・彼みずからの禍つ力をして、粉砕せしめよ。

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角川文庫 2234

宮沢賢治詩集」中村 稔 編

P.22  「幻聴」

どこからかチーゼルが刺し

パラフィンの  蒼いもや

輪をかく  わを描く  からす

鳥の軋り.....からす器械.....

(これはかわりますか)

(かわります)

(これはかわりますか)

(かわります)

(これはどうですか)

(かわりません)

(そんなら  おい  ここに

    雪の棘をもって来い  はやく)

(いいえ  かわります  かわります)

..........刺し

パラフィンの蒼いもや

わをかく  わを描く  からす

からすの軋り.....からす機関

                                二二・四・二三