DEAD END(バンド)
▶その昔、新宿南口のニューヨーク・アンティノックというライブハウスで演奏した際に、小屋にたむろしているDEAD ENDのファンだという女の子に
「違うんだよ。お前なんか何もわかってねえんだよ」と絡まれた事がある。
それ以来ヴィジュアル系はどうも苦手なのだが、BUCK-TICKのボーカルが死んだらしいので少し書き留めておく。
サザンオールスターズ「チャコの海岸物語」1982年
ストリート・スライダーズ「Blow The Night!」1983年
▶ サザンが昭和歌謡を包摂して国民的バンドになろうという黎明期に、丸くなっていくサウンドに物足りなさを感じている頃に出てきたのが、LOUDNESSやスライダーズ等のロックやヘヴィ・メタルのバンド群で、それらは基本的にマイノリティな音楽なのだが、サザンオールスターズの尖った部分のポストに座ったのは、意外とBOØWYだったのかもしれない。
BOØWY「BEAT EMOTION」1986年
▶ この人たちが「バブル期の国民的サウンドのハイウェイスター」だった頃に、マイナーメジャーで意地を張ってアンチをやってたのがBUCK-TICKなんじゃないかな。
BUCK-TICK「悪の花」1990年
▶ タイトルに戻ると、BUCK-TICKなどヴィジュアル系の硬派の推し(ファン)層は、メジャー化したBOØWYのファン層よりも
「宗教的」である。
週刊現代 2023.10.27発売号
「宗教と贈与」
いまでは宗教と世俗社会との見分けが難しくなっているが、原始的なことを言えば、宗教は社会の外に出ようとするものである。
世俗の社会に埋没してしまえば、もう宗教としての本来の意味はなくなってしまう。
現実の社会を成り立たせている原理を、宗教は認めていない。社会が矛盾に満ちていることを認められない人たちが、宗教に心を向ける。
そして社会を成立させているのとは違う、より整合性のある理想の共同体があると信じた人たちが、各宗教の提案する理想の共同体に加わろうとする。
これが宗教の原理であって、大昔からこのことはずっと変わっていない。
この原理に、時代ごとに変化するパラメーターが作用して、その時々の宗教の形態が生まれてきた。だがここで問題になるのが...
呪術廻戦(芥見下々)