暖簾と生成AI

VOGUE  JAPAN  2023年9月号

「ロゴの力」で「VOGUEに載ってるものは全部本物と思いがち」なのだが、違和感のある写真がいくつかある。

例えば、バレエの稽古場で左足が欠損した人が右手にロフストランドクラッチの杖を持っているのだが「逆じゃねえの?」と感じてよく見ると、左側には手すりがあった。

炭坑のカナリア

VOGUEとは「船の舳先・流行の最先端」という意味なので、カナリアの比喩が適切かどうかはわからないが、表紙のキャッチコピーの「ネクスト・レベル」(これを見て衝動買いしたんだけどね)にしても

「世の中に、何かを、打診している。」

そんな気がする。

仮に、VOGUEのような老舗の高級誌の、複数のモデルの集合写真に、プロが作った生成AIの画像を混ぜられたら、見分けるのは困難だ。

そうすると、僕みたいなシニフィエ(レコードのB面)派は、紛らわしいので買わなくなる。

世の中全部がそういう玉石混交になる頃は、おそらく僕はこの世にいないので、自分が作る時にインチキをしなければ、創作を楽しめるのでどうでもいいっちゃいいんだけどね。

次世代以降が可哀想だな。

久保田早紀「夢がたり」

ドゥルーズガタリ「ミルプラトー