映画「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」
(Wikipediaより引用)
・マネジメントの語源
経営管理すなわち「マネジメント」の由来は
、「手」を意味するラテン語「manus」であり、もともと何かをモノを扱うという意味である。
その名残として馬を扱う乗馬学校の練習場や調馬場を指す言葉として「マネージュ」が国際的に使われている。
ケアマネジャーのお仕事のイラスト
すなわちマネジメントには行き届いた管理、つまりすべての資源、とくに資金を効率的かつ効果的に使うという含みがある。
またマネジメントの概念は、はるか昔からあるリーダーシップの概念と違って科学の時代に生まれ育ち、システムに対する信頼、特にシステムを導入して維持する能力と、財政を管理して統御する能力が高く、ビジネスには不可欠である。
・学説
ハロルド・クーンツは著書『経営の統一理論』にて、経営管理の学説を以下の6つに分類している。
管理過程学派(普遍学派)経営管理を
「組織を構成する人々に、あることをしてもらう過程」と捉え、そのための管理の諸原則を明らかにしようとする。
あだち充「タッチ」
経験学派経営管理に関する事例研究(ケーススタディ)を通じて、最も有効な経営管理技法を構築する。
人間行動学派経営には多くの人々が関わっていることに着目し、構成員・関係者の行動や相互関係を研究する。
行動科学や人間関係論など、心理学的アプローチ。
社会システム学派経営管理を人やその行動からなる一つの社会システムと捉え、社会学的見地から研究する。
人間的側面を重視することから、人間行動学派と共通する点を持つ。バーナードに代表される。システムズ・アプローチとも。
数理学派数学や統計学、計測可能なデータなどを駆使して、数理的アプローチから経営管理を把握しようとする。
生成AIの創作者ではないサム・アルトマン
そのための手段として代表的なものにオペレーションズ・リサーチがある。この学派の研究は経営科学とも言われる。意思決定学派企業内の意思決定システムを研究し、合理的な意思決定を行うにはどうすべきかを追究する。サイモンに代表される。
・歴史
19世紀後半から、第二次産業革命と呼ばれる工業化の進行・資本主義の発展や経済の拡大により、企業は経営資源を効率的に運用し、生産力を増強することを目指すようになった。
映画「あゝ野麦峠」
映画「攻殻機動隊」
そのような状況の下、20世紀初め、アメリカの技術者・テイラーが「科学的管理法」を、フランスの経営者・ファヨールが「管理過程論」の原型をそれぞれ発表、経営管理の研究が始まった。
一方、ドイツの社会学者・マックス・ヴェーバーは、組織の支配形態(カリスマ支配、伝統的支配、合法的支配の3つ)を分析し、合法的・合理的な組織は官僚制組織であるとした。
その上で組織の合理的・機能的側面に注目、組織構造という概念を考え出し、「官僚制組織論」を提唱した。
これらの3人の研究が、経営管理論の出発点と言える。
糸電話
その後、人間的側面を軽視する科学的管理法への批判(参考: 経済人)から、人間関係や人間の持つ欲求、特に自己実現欲求に注目する「人間関係論」が生まれた。
メイヨー、レスリスバーガーによるホーソン実験や、マズローの欲求段階説(自己実現理論)、マクレガーのXY理論などが知られる。
さらにその後、マックス・ヴェーバーの組織の理論を経営に応用し、組織全体を分析する「システムズ・アプローチ」がバーナードによって唱えられ、後にサイモンの「意思決定論」に繋がった。
アナログレコードの生産額の推移
一方、1960年代以降、従来の普遍的な法則を見出そうとする議論では、抽象的で現実の経営に対応できないとして、経営環境に応じてそれぞれに異なる最適な組織形態・管理法が存在するとする「コンティンジェンシー理論」が登場した。
床屋のパラドックスの事例(タッチ)
これらの諸議論を基礎に、リーダーシップ論、モチベーション論、組織文化論、企業間関係論など様々な議論に広がっている。
占部都美は、最近の経営管理論は、意思決定論的アプローチ、行動科学的アプローチ、システムズ・アプローチを取っているとしている。
ジョン・アデアらは、人を機械やお金のように「マネジメント」できるものと見なす習慣に陥りやすいとしている。
パルサー
ディープ・パープル「ディーペスト・パープル」
▶ 底が浅いって話。