映画「深い河」1995年/遠藤周作の原作は1993年
たがみよしひさ「我が名は狼(うるふ)」1983年
主人公の犬神内記はヒンズー教徒。
吉本隆明が「旧約聖書と新約聖書を熟読していくと、旧約の方が凄みがある」と言っていた。ぼくもそう思う。これはもちろん勝敗や優劣ではない。
聖徳太子 ▶ 最澄&空海 ▶ 鎌倉仏教群雄割拠等で冠婚葬祭の「葬」の圧倒的なシェアを持った日本仏教は、結婚式はチャペル(キリスト教)で、お祭りは神道で...とごちゃ混ぜになっている現代の庶民文化でも仏式を強制したり怒ったりはしない。それはまあ色々の事情があるのだろうけど、ヒンドゥー教は仏教以前からあるバラモン教をベースにしていて(バガヴァット・ギーターやリグ・ヴェーダ等)、仏教は当時新興宗教だった。
その視座で考えると、旧約聖書と新約聖書を併読するように、ヒンドゥー教の経典と仏教の歴史を併読するのは「ダイナミックレンジ」が広がってリ・ボリュートで凄みが出てきて面白いんだけどな。
生成AIはそれすらも無機的に計算するだけなのだろう。
▶ 熟読する事は、書く事とほぼ同義のスペクタクルがあるのにさ。
嗚呼勿体無い。