華厳の一滴

村上龍(デビュー当時)

Eve「アヴァン」(呪術廻戦 ファントムパレード主題歌)

▶ こいつのプロモーションビデオにはいつもこういう「邪視」の映像が出てくるんだけど、今回の「アヴァン」に、僕がよく使う嫌がらせと牽制の「パレイドリアの錯覚」みたいな絵にインク瓶をビシャっと投げつけるような場面を見て、長い時間がかかったがようやくSNSの誹謗中傷やディスリ、芥見下々やEveの反射行動の理由がわかった。

▶ 無意識的に、地鎮祭の鋤入れをやってるんじゃないかな。宮内庁はこういうサイバー空間の儀式は研究してないだろうけど。

中上健次ならパーンと一言で寸鉄を入れられるだろうけど、そういう言語の職人が少なくなってしまった。「リゾーム? 竹か」みたいなね。

朧(スプリガン

▶ 僕の糖尿病とSAS睡眠時無呼吸症候群)が、体重が8kg以上の減少傾向でカンチに向かいつつある精神面を支えてくれている言葉は、なんの脈絡もなく「空気がごちそうだろう」と書いていた人情家の「御阿礼(ミアレ)」なのだが、人生の糧になるような教訓は得てして短文が多い。18.44m間のボールを待つバッターのようなものだから。僕にとっての読書は。

佐藤究「幽玄F」

土日の新聞の書評欄で「現代最強の作家です。是非。」と煽られて衝動買いしてしまったが、この作家さんは「三島由紀夫を徹底的に研究した」と言っているが、文体から連想したのは、椹木野衣が編集関与している村上龍の批評集で、たしか陣内なんとかさんが「村上龍には勝負服が二つあって、一つは戦闘機のような機能美の文体」というセンテンスだった。

「幽玄F」はもったいないから小出しにしか読んでないけど、そういう生活習慣になってしまってるし、書評の多くが

テレビのグルメ番組の芸人の反応みたいに

「時間を忘れて一気読みしました!」と自慢されると乙骨憂太の表情みたいに落ち込んでしまうので、片岡義男赤川次郎のような兄貴肌の人に「いいじゃんいいじゃん。十分読んでるじゃん」と庇ってもらえればインク瓶を投げつける回数も減ると思うんだけどね。

ジョルジュ・バタイユ

▶ その椹木野衣監修の批評集で別の評論家が「村上龍バタイユに近づこうとしているのだろうか」と書いていたので今回の

「呪われた部分・蕩尽」(バタイユ)につながった訳だけど、湾岸戦争の時に、女の経済学者が繰り返し「戦争勃発の前段階には経済の失敗があるんです」とコメントしていた事の位相・波羅蜜がこの本に書いてある。

蕩尽(消費)するものが無くなった時の人間の行動特性について。

囚人の暴動におけるカタストロフィー理論のイメージ図

▶ 多少のプロパガンダ臭は間引いて読むとしても、前述の柄谷行人の「交換様式Bの支配と戦争」にダサくても向き合ってる全国紙は産経新聞だけなのでよく読むんだけど、

「中国は戦争を望まないが、恐れない。」

という記事は興味をそそられたね。

半年程前の朝日新聞

「戦争がなぜ起きるかではなくて、中国はなぜ戦争をしないのかを考えてみよう」という特集があって、結論からいうと「中国人には損得勘定が文化として根付いているから」ということだった。

これ、意外と対称性があるでしょ。

でもカックラキン大放送が嘆いていたように

キャプテン(ちばあきおコージィ城倉

▶ こういう不信感は晴れないんだよね。

確かな情報が少ないから。