呪力と権力の位相・波羅蜜

呪術廻戦

Wikipedia引用 ①)

権力(けんりょく、英語: power, authority、ドイツ語: Macht)とは、

ある主体が自己の意思に沿って他人または他集団に対し、行動を強制する能力である。「権威」と重複する場合も多いとされる。

権力という概念は、17世紀の力学の発展を背景として生み出された。すなわち、物体はその位置エネルギーと運動エネルギーから力学的エネルギーを生じさせる。

これと同様に、何らかの「権力手段」、「基礎価値」を保持することによって、ある者が他者をその意に反してでも行動させうる、特別な「力」を保有している、という理解が生まれた。こうした権力観を「実体的権力観」という。

平松愛理部屋とYシャツと私

▶ 風は見えないが、カーテンのゆらぎを介して存在を知覚できる。

どうやら「権力」もそういう「概念」らしい。

五条が虎杖に呪力と術式の違いを教えている場面。

平松愛理は、岡村孝子(Aming)のようなシタタカな女の意地悪と胡蝶しのぶの術式展開を歌っている訳だが、ここでいう「Yシャツ」とは、男性サラリーマンが着用する仕事服のメタファーなので、「部屋(ROOM)」が何を意味するのかが「私」の権力の射程を解くヒントになる。中部地方では特に、嫁入り道具で大量の家具を持たせて箪笥預金の領域を確保する文化があったけど、核家族化で今は簡素化してるのだろう。割り勘とか。

Wikipedia引用 ②)

権力は社会のあらゆる場面で成立する余地がある。一般に政治的な場面で用いられる権力(政治権力)とは、一定の範囲の住民すべてに及ぶ強制力を有し、それを服従させるようにまで至った権力のことを指す。

通常は「政治権力」といえば、国家権力を指すのが通例である。

国家は法の制定権、警察と軍隊、政府と官僚集団を独占的に保有することにより、実効的な統治権を確保する。

なお、物理的強制力を伴う政治権力を保持するだけでは、政治的正当性を確保するまでには至らず、安定的な支配を維持することは難しい(権威の欠如)。

政治的正当性を確保するためには、政治権力・国家権力が被治者から支配に対する自発的な同意・服従を調達する必要がある。

ギズモ

パティ

コトバンクより引用 ①)
▶ 権力の手段       
社会的な力は,強制,奨励,義務づけ,操作,説得などの方法を通じて作用する。

権力はこのうち,強制を最終的担保としてもつ力が,なんらかの制度を通じて比較的継続的にかつ比較的多数の社会的主体に作用する場合をいう。

ここで強制とは,価値剝奪(制裁)あるいはその威嚇をもって他者の行動に影響を与えることである(この価値剝奪には,期待される利益の賦与を差し止める場合も含まれよう)。

灘神影流 阿鼻固め(高校鉄拳伝タフ)

コトバンクより引用 ②)

もちろん,権力者は,通常の場合には,奨励(利益誘導)や義務づけ(権威・規範への訴えかけ)あるいは操作(心理的宣伝),説得(合理的議論)などに訴えるかもしれないが,これらの手段に失敗したあと(あるいはこれらの手段に従わない一部の者に対して),最終的手段ultima ratioとして強制力の行使(強権的手段の発動)に訴えることができなければ,これを権力の担い手と呼ぶことは適当ではない。

逆に,強制以外の手段を補助手段としてもたず,絶えず強制に依存せざるをえない場合(これをむきだしの権力,あるいは裸の権力という)には,とうていその地位は安定的であるとはいえない。

なぜなら,強制は抵抗がむずかしく短期的には最も効率的な手段であるが,不満・反発や抵抗を誘発しやすく,長期的にはコストの高い手段だからである。

強制は,剝奪の対象となる価値(安全,自由,財産,収入,社会的名声等)に応じて,物理的強制,経済的強制,社会的強制,宗教的強制などが区別される。

そしてこれに対応して,権力は,政治権力,経済権力,社会権力(マス・メディア,大学など),宗教権力などに区別される。

逆にいえば,以上の価値を供与する組織が,それに応じた権力を保有しているのである。

フラウ・ボウ

古来,制裁,強制,権力の語は多くの場合,政治権力の文脈で語られてきた。それはけっして理由のないことではない。

なぜなら政治権力こそ,人間にとって最も基本的な価値である「安全と自由とを剝奪する潜在性」をもつものであり,最も危険でかつ最高の権力形態であると考えられてきたからである。

日車寛見(呪術廻戦)

▶ 上記の「風とカーテン」のように「権力は常に法の形で現れる」と柄谷行人が言っていた。

だとすると

伏黒恵の父と五条悟

地政学的に「有事の捨て石」にされやすい「領域展開の境界・魔境」に位置する沖縄県に吹く権力の風は、位相・波羅蜜で深く分析すると見えてくるかもしれないね。

内憂外患の病根が。

ジョルジュ・バタイユ「呪われた部分/蕩尽」