個性・非個性・自信の有無

VOGUE JAPAN 2024年3月号

モデルという職業は、ファッションやモードの世界観の表現が「主軸」なので、人間としてのモデル本人が自己主張することはほとんどない。

VOGUEを読むのが好きなのはその辺なんだけど、本屋の棚の隣に日記で引用した「an an」が並んでいたので両方買ってきた。

伏黒恵が表紙。テーマは「自分を活かす“個性”の見つけ方」

▶ 普通の人が写真の被写体になる時に、ピースサインを作る人が必ずいるように、この比較を掘り下げて行くと「言霊連想のつながりや、同調を重視する日本人のアイデンティティの様式」に思い当たる。

VOGUEのモデルは、感情の主張はしないが、そこだけ切り抜かれような「個」とブランドワールドに溶け込んだ「自信」がある。

61頁のLVMHプライズのスリランカ出身のアメシュのコレクションの「色彩感覚」は僕にはとても真似ができない凄腕の仕事。

対して、日本のファッション誌やドラマ、あるいはお笑い番組で必要不可欠とされている

「かわいい」「かっこいい」「笑える」という感受性の価値観は、一歩間違って外したり、芸が劣化すると「媚を売る」の軌道にはまって「恥」や「ミジメ」に転落する床板一枚のリスクもある。

なので調べてみた。

【媚びる】 goo辞書より引用
1 他人に気に入られるような態度をとる。機嫌をとる。へつらう。「権力者に—・びる」「観客に—・びる演技」

2 女が男の気を引こうとしてなまめかしい態度や表情をする。「—・びるような目つき」

・類語
へつらう(へつらう)
おもねる(おもねる)
取り入る(とりいる)
・関連語
ごますり
阿諛(あゆ)
おためごかし
卑屈(ひくつ)

..........

Wikipediaより引用)

諂 (てん)(梵: śāṭhya、シャーティヤ):

仏教が教える煩悩のひとつ。

心の邪曲。へつらうこと。
自分だけの利益や世間の評判(名聞利養)を得るがために、他者をだまして迷わそうとして、私心を隠して人に媚びへつらい等など従順を装い、人の心を操縦する心である。

もしくは、このような手段をもって、自分のなした過ちを隠蔽せんとする心である。

説一切有部の五位七十五法のうち、小煩悩地法の一つ。
唯識派の『大乗百法明門論』によれば随煩悩位に分類され、そのうち小随煩悩である。

渋谷暴動事件(1971年)の報道写真

▶ とはいえ、小劇場演劇をやっていた経験からだけでも「個性の強調」や「己を空虚にしてその世界観に溶け込む」なんて高等テクニックが超難しい事は知っている。

だから物語(スジ)の良し悪しがポイントになるのだけど。

ルッキズム」にもナラティブがあるような気がするね。

同じような髪型や造形にする理由が。