②産業構造と働く意味/モラル・ハザード、病気、医療費、健康保険

島村ジョー(009)

奥歯のスイッチが故障して加速装置が入りっ放しになった回をご存知だろうか。

ケインズは「公共投資の仕事の内容はぶっちゃけ何でもいいんだ。要は雇用を創出して消費が可能になる好循環にすることだ」と言っていた。

フォードにしたって「自分達で作っている自動車くらい自分の給料で買えるようにする。それには大量生産大量消費が必要なのだ」と言っていた。

モラル・ハザードと情報の非対称性

村上龍の小説に「ナチスの拷問で一番辛かったとされるのが何だかわかるか。穴を掘らせるんだよ。午前中ずっと。そして午後はその穴を埋めさせる。それを毎日続けさせる。ほぼ100%発狂するそうだ。いいか。人間はつまらない事ばかりしてると死んじゃうんだぞ。」という台詞があった。

モラル・ハザードの事例

生活保護費を貰えなくなると大変だから働かなくなる。親も子供も。

▶ もしもぼくが「チャットGPTを使わないと酷いことになるぞ」と強制されたら、「会社のやっつけ仕事や雑務はチャットGPTで十分だな。苦情ならサム・アルトマンに言ってくれ」と堂々と手抜きをするだろう。「あー楽。こりゃいいや」と。

それが毎日数年続くと、仕事の意味がなくなる。ただ穴を掘ってるのと変わらなくなる。

▶ 病気になる。▶▶ 国民皆保険制度が崩壊する。もちろん介護保険制度も。

まあそこまで悲惨な事にはならないと思うけどね。

出世欲の強い人は、チャットGPTで権謀術数もレベルアップするだろう。

それでいいの?