ネット広告のAI地殻変動と人口動態で、日本の広告的実効力は紙媒体が復活するだろう。

糸井重里(コピーライター)

要介護者が自作した絵手紙。煉獄杏寿郎が好きなサツマイモの絵。

▶僕が訪問する際に必ず持ち歩いているのが「置き手紙用シート」。話した内容やサービス予定日を紙で書き残さないと忘れてしまうからね。

▶チャットGPTなど生成AIの登場で、Googleが戦々恐々としているのは、表示画面でリスティング広告などが不要になりビジネスモデルが崩れるから。こないだは広告の様子を見ようと思ってチャットGPTに登録しようと思ったのだが入場できなかった。でも広告の専門家も広告の構図が変わると新聞で言っていた。

佐藤宏之「気分はグルービー」最終巻の巻末に収録の短編『CUSTOM』

▶僕ももう目立つことはしないで定年まで「事なかれ主義」で無事勤めあげられるように、法令順守(コンプライアンス)で事務的に仕事しようと思っているのだけど、上記の名作『CUSTOM』のヒロインのように

「わかってない。あなた何もわかってない。」と世の中のチグハグさが我慢できなくなったり、

深田恭子東京ガスのCM

ラムダッチャさんみたいに「損だっちゃ。国益に反するっちゃ。」と言いたくなるんだろうな。どうせまた。

市役所のチラシとパンフレット置き場

▶ 高齢者介護に限らず、基本的人権には「自己決定の原則」があるので、どの商品を購入するかは高齢者自身なのだが、商品名やブランド名を忘れていたり説明の対話をするだけで時間がかかったりする。

訪問介護ステーションの常勤ヘルパーと登録ヘルパーの写真パネル

▶実際に買い物に行くのはヘルパーさんなんだけどね。サービス時間内に収めるには売り場の棚を覚えたり、要介護者の好みを把握するのに最初は時間がかかる。初回加算は200単位。

大鵬薬品の「チオビタドリンク」のキャッチコピー「愛情一本」

▶「栄養は何でもいいんだけど、あの愛情一本じゃなきゃだめだかんね」「はーい」と買い物代行してくるとそのままヘルパーに「はい。これ気持ちね。いつもありがとね」「そういうのダメなんです。もらうとクビになっちゃいます」「いいからいいから。誰にも言わないから」「母子家庭なんでクビになると大変なんです」「あらそう。じゃあ気分だけね。こういう気持ちなのよ私」「わかってますよ。また来まーす」

というのは日常茶飯事だけどね。

①オープン・クエスチョン②クローズド・クエスチョンの②で、選択肢をセグメントしてあげないと買い物内容を決められないことが多いのも事実。

「チョコレートは明治」のコマーシャルソング

歌で伝えたり。

▶つまり、教科書通りの広告マーケティングでは、訴求ターゲットも言葉の選び方も根本的にズレが生じているのだが、インターネット広告の「数値化はしやすいが本当に売れたかどうか不明なPR」のエグゼクティブ思考だから問題意識も薄いでしょう。

愛情よりお金の方を優先しそうだし。経験もないし。

チラシボックス

売り場やステーションにこういうのがあると便利なんだけどね。

トラディッショナルな新聞チラシの方が、公共性があるし効くかもね。

値段だけ大文字で表示するデザインはともかくとして。

・・・でも、給料分働けばいいでしょ。

ま、アイデアスケッチとして。

「紙」の方がCS(カスタマー・サティスファクション)に近いと思うよ。