尺八とチャットGPT

シンプリー・レッド「Holding Back The Years」

Eveの「廻廻奇譚」のチャート型の歌詞のアレを突き止めようと思い、本棚の奥の方にある筈の高橋源一郎ぼくがしまうま語をしゃべった頃」を探していたら見つからず、本の精霊がポンと「EV. Cafe」を置いて、先程読んだ新聞記事とスパークしたので記録しておく。

▶(読売オンラインより引用)

「チャットGPT」でパブリックコメント投稿…米では8割以上が虚偽のケースも
2023/09/21 11:00

[情報偏食]第4部 混沌もたらす者たち<4>
 「生成AI(人工知能)の利用は、想定していなかった」。パブリックコメント(意見公募)制度を所管する総務省の担当者はそう振り返る。.....省略。

▶(EV. Cafeより引用)

村上龍ブライアン・ジョーンズは、自分一人でオーケストラをやりたかったんじゃないかと思うんだ。だから、シンセサイザーがなかったら、坂本は相当しんどいんじゃないかと思うんだ。

坂本龍一:それは言える。これもよく言ってた比喩なんだけどさ。

尺八の音を使いたいと思うじゃない。自分が使いたい尺八の音を自分が出すためには、十年とかかるわけ。待っていられないよ。

その音をシンセサイザーでやれば、十分ぐらいでできる。しかもいいことには、尺八だと、日本の尺八の音だと分かっちゃうわけだけど、シンセサイザーだったら、あいまいですむわけよ。

日本的でもあるし、しかし無国籍だし。時代のどこに置かなくちゃいけないということもないしさ、すごく自由なんだよね。

だからシンセサイザーとつき合ってきたというのは、やはり、とても大きい意味があったと思うよ。

..........

▶ ラジカセで自分の声を録音して、再生して聴くとすごい違和感があって恥ずかしくなるでしょう。

僕はチャットGPT等の生成AIは使わないけど、ハマってる人たちはおそらく、上記で教授が言ってたような

「本物でも偽物でもない、人間でも機械でもない、無国籍の自由な感覚」や「自分が発した問いに対する、違和感や恥ずかしさのない回答」を楽しんでる可能性はある。

▶ それでも「事が政治や世論」になるなら話は別だけど。

無国籍のパブリック・コメントが力を持つとなると、国家や税金の枠組みがおかしくなるでしょう。

YAMAHA  DX7

▶ 上記にシンプリー・レッドの曲を選曲したのは、「この曲は、ピアノでも尺八でもなく、DX7というオリジナル楽器で演奏しているのが顕著で、これこれ、この音色...」ととても懐かしい「内の脆さ/心もよう」にどっぷり浸れるからである。

謡曲の歴史を見れば多少の楽観的予測はつくが、さて、どうなることやら。

あるいは、どうするつもりか。生成AIを。