天才とはチームの称号

ジョン・スタインベック(小説家)

映画「怒りの葡萄」「エデンの東」等の原作者。この人の名言で

「天才とは、蝶を追っていつのまにか山頂に登っている少年である。」

というのがあるけど、これは一足飛びで(ヘリコプターで)山頂に登ったわけではないし、目的は①山頂に登ることではなくて②蝶が綺麗で手に入れたかった。の

②であることを間違えてはいけないと思うんだよね。

例えば漫画家の荒木飛呂彦は「アルティミット・シングス:カーズ」(ジョジョの奇妙な冒険)を描くのに、ライオンの千尋の谷より過酷なイタリアのヴォルガノ島の活火山に放り込んだ。

▶こういうターミネーター2の「T1000の最後」の状況から

▶こういう甲殻類に変身しても火力の強さに圧倒されるので、

「細胞が燃え尽きる寸前の速度で、新しい泡状の細胞を生成し続ける」ことでこのピンチを乗り切ったのだけど、これは連載時から20年以上経ってから、福岡伸一や小林武彦のいう「生物のTURN OVER(新陳代謝)獲得の奇跡」を読んだ時に、一瞬でこの場面に符合したんだよね。

荒木飛呂彦は天才だと思うけど、それは1人で成しえた登山ではなくで少年ジャンプの編集部とか読者とかのチームのエースストライカーだったということだと思う。

ちばてつやが「あしたのジョー」を描いた時もそうでしょう。三島由紀夫が雑誌の発売を待ちきれなくて少年マガジンの編集部に出向いて行ったり。

今西錦司

▶ そしてこの人みたいに「ひとつの山を制覇すると、別の山が見えてきて、それにも登りたくなる」という「京都学派の層の厚さ」を如実に感じる言葉が出てくる。

 

前回書いた「ハームリダクション」についての斎藤環の書評で、まず前提として彼の肩書が精神科医の立場で書いているのがあるけど、「雇用」とか、経済学に応用すると面白い気がするんだよね。

厚生経済学の「大量生産大量消費型経済のトレードオフ」の部分。

▶医療費も経済なんだけど、例えば認知症の問題行動がある人の家族が共依存で電話をかけてくるとするでしょ。仮に医師免許試験の内容をAIに読み込ませて検索し「それが正解ですから」と提示しても情動は治まらないと思う。つまり正解ではないということでしょう。

▶AIの評価が固まる前にもっとやるべきだと思うけどね。討論を。

そうしないとサムの会社は訴訟の嵐で悪い方向に行くかもしれないでしょう。

ビッグモーター社みたいに。

言葉なんて、悪意のある読み方だってできるのだが、上から目線でつっけんどんで排除傾向の社風と世間に認識されると、敵とリスクが増えるでしょう。

だから福祉のソーシャルワークは経済的な合理性があるんだけどね。