アリス・リデル
「この新しいコンテンツは『デジタルの国のアリス』といった構造だが、アリスのラビットホールと違って出口がない」と書いてあった。
Newton 2024年1月号
▶ これによると「共感覚とは、脳の混線」のこと。
五条悟
西垣通(情報学者)
ビートルズ「LSD(ルーシー・イン・ザ・スカイ、ウィズ・ダイアモンド)」
1960年代70年代は「セックス・ドラッグ&ロックンロール」が標語で、前衛的で珍しい芸術を創作するためならば、麻薬を肯定する風潮があったのだが、インスリンと同じで体の外部から入れる物質には危険な副作用がある。作った物も意外と面白くなかったり。
快楽はあっても哀愁がないからね。
ジョン・レノンも「コールド・ターキー」で麻薬でパサパサに肌荒れした創作の襞の事を嘆いている。
▶ 歌謡曲でいえば、こないだ死んだKAN「愛は勝つ」や大事MANブラザーズバンドを分水嶺として「メビウスの帯でA面もB面もない、デジタルCDポップ」の歌詞になり、小田和正やチャゲ&飛鳥が「言葉にしなくても、余計なものなどないのだよ君」という「日本語の暗黙知」が、「英語・一神教文化圏のロゴス漬け」に侵略されて風情がなくなってしまった。
アメリカの「正義と勝利が最優先」という価値観を、短絡的にデジスポで翻訳したのが「愛は勝つ」なのだと、KANを失ってはじめてわかるでしょう。
PINK「SECRET LIFE」
▶ 週刊現代で中森明菜が「量子力学のボトム(底)は実は辣韮の皮みたいにどこまで剥いても解明されてなくて、きりがないので数式で頑丈に蓋をして、その上に建てた砂上のタワマンなのに」と言っていた。
永井豪なら「まぼろしのパンティの上に飾りのパンティを履いているんでガス」と言うかもしれない。
AIとデジタル記号のシンボル・グラウンディングの錯覚現象
商業主義者のサム・アルトマンとその一味
▶ つまり、デジタル&AI推進派が、自分でも無自覚にやろうとしているのは
「赤信号。みんなで渡ればこわくない」
の、ノーマライゼーションにすぎない。
お役所の煩雑で面白味の少ない盲判の仕事ならともかく、芸術・芸能の流通価値のバルブまで壊されるのは看過できない。
五条悟
▶ 歌謡曲では「KAN」、漫画では「デスノート」あたりから「ネーム(台詞)の屁理屈と総花的なご都合主義」が鼻につくようになってしまったが(鬼滅の刃もそう)、その「秋止符」
♪左利きの手紙を右手でなぞった差延の文体
には出口がない。
まぼろしのパンティを脱がせたらコールド・ターキーだったというオチだろう。