ジャンル別の価値観と喜びの違いの認識不足/介護・医療と資本主義経済の領域展開

呪術廻戦の領域展開

社会保障費の内訳の円グラフ

一般会計歳出の円グラフ

▶数数多ある手塚治虫の名作群の中でも「ブラックジャック」が代表作と言われる秘密はその物語設定の「環境因子」にある。

国民皆保険制度の特徴(厚労省より引用)

▶ 簡単に説明すると、シングルマザーがヨイトマケの重労働の心の支えにしている自分の子供が発熱した時に、エクモ(人工心肺装置)を置いているブランド病院で診察を受けるのも、近所のかかりつけ医で聴診器をあててもらって風邪薬をもらって治癒するのと、基本料金に差はないし、どちらを選んでも自由と言う事。

ブラックジャックは天才外科医だが無免許医で、時に法外な治療費を請求する。

世界に冠たる国民皆保険制度のアウトロー無頼派...etc.

そこに医者自らも読者も娯楽のエクスタシーを感じる訳で、治療しても金をもらわない鍼師の琵琶丸とは、格も問題意識も異なる。

▶ 介護や医療の仕事を長年やっていると、多かれ少なかれ「人の死」に対して鈍感になる。これは業務を続けて行くにはある程度仕方のない心的耐性がついてしまうからなのだが、何度か自分の未熟さに「悔し涙」を流した経験がある。

健全な小中高生なら「どうして死んだ人ではなく、自分に対して泣くんですか?」と質問するかもしれないが、そういう機会はなかったね。大人や仲間同士は暗黙の了解だけど。

重農主義者のアダム・スミスが気付き、理論を構築した「資本主義の神の見えざる手=価格理論=競争原理のバランス作用」の領域展開から、介護や医療は少し外れてしまう。

ケアマネジャーは要介護なら1人1ヶ月担当で約1万2.000円。予防支援で1ヶ月約4.000円でケア体制の蝶番として、必要な事は何でもやる訳だけど、みんなお金には頓着しないし、随分前から給与明細なんか見ない。

要するに「お金がモチベーションの業界では無い」ということで、定評のある開業医や看護師もそうなんじゃないかな。賃金のレベルは違うとしても。

そういう部分は五条悟と共感できるかな。

余裕があればだけど。

呪術高専の人たち

▶ つまり「適材適所の思想」を広げていくと、介護職や医師や看護師が求めている「モチベーション」は、お金や報酬よりも「ちゃんと仕事したい」という制度下で働いてるのだと思う。

▶ 環境因子の充実。

そりゃもちろん賃金やボーナスが上がれば嬉しいし、生活も安定するけどさ。

財源のベーシックが居酒屋や小売業等よりしっかりしてるので、お金は2の次。

「相手が何を求めているか」をちゃんと把握しないで「資本主義のガバナンス一本槍」で評価するのは無理がある。

コスパもタイパもよろしくない。

手塚治虫ブラックジャック

そう思いませんか?