鳥山明の年賀状/長編の業(カルマ)

鳥山明の色紙  1980年

鳥山明の色紙  2008年

定常宇宙論とビッグバン宇宙論

ドラゴンボールの「天下一武道会」以降、人気と物語のインフレーション(膨張)に歯止めがきかなくなった鳥山明は、少年ジャンプの編集長宛の年賀状に毎年、「今年こそは連載終了させてください。」と書いて送っていたそうだ。

その頃は生活費は十分あっただろうし、そもそも漫画家や詩人や将棋指しは紙と鉛筆、将棋盤と駒があれば趣味を楽しむのにお金がかからない。そもそも彼の作風は

こういう表面張力の円みを帯びたガバナンス(万能性)があるので、吉本隆明がいう「対幻想」が「共同幻想」に拡散して、パブリックドメイン(公共財)といえばきこえはいいが、アーティストとして自分の所有物だった作品がその手を離れ、ウィンストン・チャーチル

「まったく民主主義は最悪の政治形態だ。他に試みられたあらゆる形態を除けばだが。」

という境地の気分でうんざりしていたのかもしれない。

レオナルド・ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」のルーブル美術館所蔵版とナショナルギャラリー所蔵版

人間という霊長類は、心の安定を求めるもので(たとえ冒険の最中でもね)、レオナルド・ダ・ヴィンチの絵に後づけで他人が加筆してでも「オッカムの剃刀」を入れて「意味と立場を固定したがる傾向」がある。

シャーマニックに言えば、岩窟の聖母に去勢を施したのがナショナルギャラリー版で、これはこれで、美術というより政治や歴史等で実に貴重な記録である。

五百旗頭真

車田正美リングにかけろ

旧約聖書の創世記の「神の七日間」で描かれた世界に、タワーマンションを林立させることで心が落ち着く人達もいるという事だね。

神宮外苑

綺更/逸茂エルク「ツーオンアイス」