生成AIがスライダーを投げられない理由と、そのデータ生兵法の危険について

BAR BEE BOYS「女ぎつねon the run」

ベースのエンリケさんは渋谷の飲み屋で何度か飲んだことがある。奥さんがとてもファニー。煉獄杏寿郎の杏はツインボーカルの杏子から取ってると信じているのは世の中で俺だけだろう。

それにしてもこんな「底抜け脱線ゲーム」が16年以上もよく続いたものだ。おそらく10人以上は死んでると思う。こわくて電話できない友人もいる。

これはもうさすがに無理だろう。硬骨の書き手が減っているのももちろんだが、生成AIには僕が「スライダー」と呼んでいるものを再現できない。

これは書きながら「自分の命」「他人の命」「その他社会的なあれこれ」が、突然緊急スクランブル状態になった瞬間に筆先や題材をチェンジするものなので、命を持たない無生物のAIには絶対に真似することができない。

データの組み合わせで同じものを作っても無駄である。

映画「KYOKO」

この映画の冒頭でリムジンタクシーの黒人がKYOKOに言う。「なあ。アメリカを嫌いにならないでくれ」いい台詞だよね。オカルト大統領が「アメリカは偉大だ。偉大なアメリカを取り戻す」とアジるより数倍いい。

生成AIやそのパターンに染まってしまった物書きは「話の落とし所」に頻出データが混ざって回答が似てくる。

例えば中年の失恋と寅さんを並べるとかね。ところが俺は谷川俊太郎渥美清が大嫌いで、宮崎駿が「ハウルの動く城」の声優に倍賞千恵子をキャスティングした時に補聴器を送り付けてやろうと思った程なので、危ないんだよ。スライダーは。というより危ない時に使うんだよ。ユーモアと同じでね。

勅使川原三郎ガラスの牙

+佐東利穂子

客席にいてもガラスが富んできて危ないんだから。